科学諮問委員会

当社グループは最先端で活躍する製薬業界や大学の専門家の方々と共同し、科学技術に加えて、創薬・開発・商品化戦略などの幅広い分野において助言をいただいています。

創薬と開発において豊富なキャリアと専門知識を有する。元GlaxoWellcomeの生体分子構造部門、その後、分子化学部門長として、標的の検証と創薬を行う従業員300人を率いる責任者を務めた。その間、構造生物学とモデリングを初めて創薬に応用し、幅広い疾患に対する臨床候補薬の進展につなげた。

2000年、構造バイオインフォマティクスと創薬を行うInpharmatica社のCEOに就任し、スピンアウトのステージから100人規模の企業にまで成長させた。2006年、Inpharmatica 社はGalapagos NV社により買収。その後、2006年、MRC Technology社に参画し、2007年7月に共同出資者およびCEOとしてHeptares Therapeuticsを設立。

1997年よりインペリアル・カレッジ・ロンドンにおいて生化学領域学問の客員教授として教鞭をとり、同カレッジのトランスレーショナルサイエンスおよび構造生物学のアドバイザーも務める。2004年~2011年、英国バイオテクノロジー・生物科学研究会議(BBSRC)委員であり、現在もバイオテクノロジー分野において定期的に英国政府に助言を行う。2015年、王立化学会とMedicinal Chemistry Sectorから、GPCR創薬への貢献を称えるMalcolm Campbell Memorial Prize を受賞。2016年、ハートフォードシャー大学から研究に関する名誉博士(honorary DSc)の称号を授与、現在、生化学協会理事。2019年、The British Biophysical Society(BBS)の名誉会員に選出。これまでに70以上の論文や特許を発表している。

1973年 ロチェスター大学 理学士号(科学)

1978年 コロンビア大学 博士号(有機化学) 

1979年 ウィスコンシン大学マディソン校 理学部 フェロー 

コロンビア大学ギルバート・ストーク教授のもとで博士号取得、ウィスコンシン大学マディソン校バリー・トロスト教授のもとで博士研究員に就いた後、1979年、デラウェア州ウィルミントンのICI Pharmaceuticalsの医薬品化学部門に入社。Zeneca Pharmaceuticalsとしてスピンオフし、Astra Pharmaceuticals との合併によるAstraZeneca社設立以降まで31年間在籍。2010年に退職後、創薬と開発に関する助言を行うPhaRmaB LLCを設立。

複数の作用機序を通じて、様々な疾患の治療法の開発に取り組み、10種類以上の化合物を開発段階まで進めた。キャリア初期にはICIのロイコトリエン拮抗薬のプロジェクトを牽引し、その研究を通して、米国で最初に承認されることとなるロイコトリエン拮抗薬Accolate™を共同発明した。バックアップとなるZD3523を開発し、それをライセンスアウトした後は、ヒト好中球エラスターゼ阻害薬の開発に取り組み、二つの化合物(ZD8321、ZD0892)を臨床開発に進めた。それ以後、ニューロキニン拮抗薬、β-エストロゲン作動薬、γ-セクレターゼ阻害薬、H3拮抗薬、5-HT1B拮抗薬およびNET・DAT再取り込み阻害薬をターゲットとしたプロジェクトに取り組んだ。

特に、ニューロキニン拮抗薬の分野では、肺疾患を対象としたNK1・NK2デュアル拮抗薬(ZD6021およびZD2249)、中枢神経系疾患(CNS)を対象とした選択的NK1拮抗薬(ZD4974)の開発に尽力した。AstraZeneca社での後年、5-HT1B拮抗薬(AZD3783)およびH3拮抗薬(AZD5213)の前臨床開発プログラムを率いた。

200を超える科学論文、プレゼンテーション、特許などを発表しており、コンサルタント、エディター、取締役会メンバーと幅広く活躍している。現在、Bioorganic&Medicinal Chemistry Lettersのダイジェスト・エディター、ハリントンディスカバリー研究所ISC諮問委員、デラウェア大学化学生化学部客員教授などを兼務。

2004年のゴードン会議(メディカルケミストリー)、2016年の第17回Tetrahedronシンポジウムで議長を務めたほか、ACS MEDI実行委員を6年間、デラウェア・セクションACSのカロザーズ賞委員会委員長を8年間、キーストーンシンポジウムの科学諮問委員を9年間務めた。 AstraZeneca社では、会社経営に加え、研究者として上級主任研究員に昇進。

AstraZeneca社退職後、2010年にアストラゼネカ・エクセレンス・イン・ケミストリーアワード・シンポジウムで優秀な講演者に選ばれる。2011年、ACS医薬品化学栄誉殿堂に指名され、2018年にはアメリカ化学協会のフェローに任命。

分子生物学者、生物物理学者であり、タンパク質結晶学への貢献に功績。初めて膜タンパク質の構造を解明。

細菌に存在する集光性タンパク質であるバクテリオロドプシンのX線解析によりヘリックス構造を解明。その後、神経科学者のナイジェル・アンウィンと共同で、電子顕微鏡を用いた細菌細胞膜内のヘリックス三次元配列を解明し、 生体分子の有力な研究手法の先駆けとなった。この研究モデルはネイチャー誌に掲載された。

1973年よりケンブリッジのMRC分子生物学研究所に勤務、1996年~2006年、同研究所ダイレクター。ヘプタレス社(現在そーせいグループ子会社)創立時の研究員の一人。主な受賞歴は、1999年 グレゴリー・アミノフ賞、1993年 Louis-Jeantet医学賞、2017年 「溶液中の生体分子を高分解能で構造決定できるクライオ電子顕微鏡法の開発」によりノーベル化学賞。

医薬品化学コンサルタント。スミスクライン&フレンチ社、メルク・シャープ&ドーム社、米ワイス社、AstraZeneca社、グラクソスミスクライン社を含む大手製薬会社で35年以上の経験をもつ。2014年より製薬会社、スタートアップ企業、学術機関に助言を行う。AstraZeneca社(1997-2011)では、英チャーンウッドの研究所で医薬品化学部門ヘッドを務めた他、同社グローバル化学フォーラムを率いて、化学的戦略の責任を担った。心血管、神経科学、呼吸器、炎症疾患において、創薬に貢献する。特に化合物の品質に強い関心を持ち、2014年に欧州医薬化学連合(EFMC)よりNauta賞を受賞。ケンブリッジ大学でPhDを取得、ノッティンガム大学で名誉教授を務める。

インペリアル・カレッジ・ロンドンの英国国立心肺研究所の客員教授、同大学コンフィデンス・イン・コンセプトプログラムを率いる。細胞生物学者。グラクソスミスクライン社で呼吸器疾患におけるヴァイス・プレジデントおよび生物学領域ヘッドを務めた後、インペリアルで勤務を開始。また、英国医学研究会議(MRC)の技術移転会社MRC Technology社(現LifeArc社)で4年間、CEOとしてMRCの研究活動の商業化に携わる他、へプタレス社のようなスピンアウト企業の創立のサポートを行う。これまでに多数のベンチャーキャピタル企業のアドバイザーを務め、現在は豪ライフサイエンス系ベンチャー企業への投資を行うBrandon Capital Partners社のベンチャーパートナー。複数のバイオテクノロジー企業でボードメンバーを務めてきた。1981年、ノッティンガム大学でPhDを取得、ロザンナ大学およびリバプール大学で博士研究員を経験後、1986年グラクソスミスクライン社に入社。

膜タンパク質生化学者。英国立MRC分子生物研究所(LMB)に在籍。GPCRの構造決定を目的とした立体構造の熱安定化利用の先駆者。2007年、この技術を基盤としてへプタレス社(現そーせいグループ子会社)を共同創立。近年では、研究所において小さなGタンパク質を開発し、X線結晶構造解析とクライオ電顕を用いた単粒子解析により活性結合状態のGPCR構造解析を進めている。ブリストル大学でPhDを取得(1989)後、1992年にLMBへ移るまでケンブリッジ大学の生化学部で研究を行った。2019年、The British Biophysical Society(BBS)の名誉会員に選出。

免疫疾患および循環器疾患の低分子および生物学的製剤の研究開発において豊富な経験を持つ、製薬/バイオテクノロジー分野のリーダー。 Vertex、Janssen、武田薬品工業において、学際的なグローバル研究チームを率い、統合的なトランスレーショナル・リサーチにより新規治療薬の前臨床開発および臨床開発を推進した実績を有する。 現在、バイオテクノロジーおよび製薬分野のコンサルタントとして独立。Estrellita Pharmaceuticals LLCを共同設立し、American Association of Immunologistsのメンバーでもある。ブリストル大学にて生化学の博士号を取得。

2022年6月にSosei Heptares Scientific Advisory Boardに参画。

リーズ大学のアストベリー生物物理学教授および王立協会研究教授。オックスフォード大学の故クリス・ドブソン教授のもとで研究員を務めた後、1995年にリーズ大学のアカデミックスタッフに就任。2009年から2011年までリーズ大学アストベリー構造分子生物学センター副所長、2012年から2021年までセンター長。現在、リーズ大学で英国王立協会研究教授職を務める。

タンパク質がどのように折り畳まれるのか、また、タンパク質がどのように凝集し、なぜアミロイド線維を形成するのかという、ヒトの疾病に関連する問題に焦点をあてた研究を行っている。また彼女の研究グループは、細菌がどのようにタンパク質を外膜に折り畳み、細胞壁を作るのかも研究している。これらの研究分野は、アルツハイマー病やパーキンソン病などの病気の治療や、グラム陰性病原体を標的とした抗生物質の開発につながるものである。

2020年、分子生物学への貢献が認められ、OBE(Official of the Most Excellent Order of the British Empire)に選ばれた。英国バーミンガム大学生化学科卒業後、英国ケンブリッジ大学生化学科にて故リチャード・パーハム教授のもとで博士号を取得。

オックスフォード大学臨床治療学主任教授。筋骨格系科学、腫瘍学、外科試験、実験医学など幅広いポートフォリオを持つUKCRC登録臨床試験ユニット(Oxford Clinical Trial Research Unit)のディレクターを務める。また、NIHRオックスフォード臨床研究施設(新しく改装された13床の施設で、メディカルサイエンス全体にわたる研究)の責任者でもある。

研究テーマは、実験医学的手法、特にヒトでの臨床試験を応用した、新規治療薬の臨床的概念の実証である。この職務に就く前は、製薬会社の研究開発部門で約20年間、臨床開発の職務に携わってきた。その後、GSKリサーチの臨床薬理学および実験医学の責任者および、ケンブリッジにあるGSKの第1相および実験医学ユニット(CUC)のディレクターを務めた。

オックスフォード大学で医薬品化学の教授として化学科と薬理学科を兼任する。2000年にオックスフォード大学で化学修士号、2004年に有機化学の博士号を取得。2007年、英国研究評議会より名誉ある医薬化学フェローシップを授与され、2018年には医薬化学教授に任命された。これまでに100以上の原著論文、著書、特許出願を発表。研究テーマは、細胞運命を操作する新しい分子やメカニズムの発見と、それらを特に変性疾患の治療薬に応用することである。デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)などの致命的な希少遺伝性疾患を治療するための遺伝子発現調節に対する医薬品化学的アプローチなど、多くの共同研究プログラムを立ち上げた。オックスフォード大学からスピンアウトしたMuOx Ltd(現在はSummit Therapeutics plcの一部)を共同設立し、2016年にはOxStem Ltdを共同設立した。2016年、BioBeat 50 Movers and Shakers in BioBusinessレポートで「Rising Star」に選出。2020年10月、DMDの治療法開発への取り組みが評価され、2021年にハリントン英国希少疾病奨学金を授与された。

英国ヒンクストンに拠点を置くバイオインフォマティクスとライフサイエンスデータの欧州インフラであるELIXIRのヒトゲノムおよびトランスレーショナルデータ部門責任者およびELIXIRリーダーシップチームのメンバー。ライフサイエンス研究と医療への応用を推進するため、持続可能なゲノミクス・データ・インフラストラクチャ(データの発見、アクセス、解析を容易にする)の構築・プログラムの開発を行っている。 その一環として、欧州全域で複数の大規模コンソーシアム(総額5,000万ユーロ超の助成金)を主導。
ELIXIRに参画する以前は、ファイザーのヒト遺伝学・計算生物医学グループのディレクターを務め、疼痛・感覚障害研究ユニットの創薬標的選択と臨床プログラムを支援する遺伝学的精密医療戦略を主導した。また、ABPI Stratified Medicine Working Groupのメンバーとして活躍。キャリアの初期には、グラクソ・スミスクライン社のトキシコゲノミクス・グループに勤務。ケンブリッジ大学とインペリアル・カレッジ・ロンドンで博士研究員としての経験を積み、ケンブリッジ大学で博士号を取得。