知的財産

当社グループのビジネスの成功のためには、候補薬や創薬基盤技術の保護のため、有効な知的財産を取得することが必要不可欠です。知的財産を保有することでそれらの技術についての独占的権利を取得し、ライセンスを提供することが可能になります。また、他者の知的財産を侵害することなく事業活動を行い、自社の知的財産を他者が侵害しないよう制止することも重要です。

現在当社のパテントファミリーは66を超えており、すでに特許が交付されたものは約326件、特許出願中のものは約214件で、米国、英国、ドイツ、フランス、カナダ、中国、日本を含む主要国をカバーしています。当社の特許には独自に保有しているものの他、協業や過去の契約により第三者と共有しているものがあります。


Mini-G技術について

2020年8月11日、Mini-G技術に関連する米国特許(US 10,738,287 B2)がHeptares Therapeutics Limitedに付与されました。本件は、ヨーロッパ、中国、日本、オーストラリア、カナダなどの地域で出願中のMini-Gパテントファミリー(WO 2017/129998 A1)から最初に付与された特許で、本技術の発明者は、英国ケンブリッジMRC生物学研究所のバイロン・カーペンター、アンドリュー・レスリー、ロニー・ナーミ、クリストファー・テイト、アントニー・ウォーンです。

Mini-Gタンパク質は、GαサブユニットのGTPアーゼ・ドメインであり、安定性を高めるためにトランケーションと点変異が導入されています。また、Gタンパク質共役受容体(GPCR)へのカップリングを保持し、ネイティブヘテロ三量体Gタンパク質のカップリング時に観察されるアゴニスト親和性の上昇を再現することが可能になります。